あまり知られていない話かもしれませんが、北欧のヴァイキング/海賊は9世紀頃から活動を活発化させ、今のイギリスやフランスを蹂躙しました。
当時のイギリスの王国などは、ヴァイキングの侵略に対して為すすべもなく、領土を割譲したりなどをして凌いでいました。
また、当時西フランク王国が支配していたパリも、ヴァイキングに侵略を受けます。
困った当時の王族は、ヴァイキングからパリを守るために、なんと、ヴァイキングに土地と爵位を与えてパリを防衛させました。それがノルマンディー公爵家として残り、その後裔がイングランド王になります。それがノルマン朝です。
つまり、ヴァイキングは”賊”から始まりましたが、結果的にヨーロッパで王朝を開くまでになったのです。
この”賊”が”王国”を打ち破り、新たな王国を打ち立てるという図式は、何もヨーロッパに限ったことではありません。
モンゴルから興った騎馬民族は、しばしば、中国を蹂躙し、中華帝国を打ち立てました。
チンギス・ハーンやフビライ・ハーンのモンゴル帝国などは、当時、世界最強の帝国にさえなりました。
西太后やラストエンペラーなどで有名な清朝も、満州の女真族から興りました。
大英帝国に対する新興国アメリカ合衆国の独立戦争なども、”賊”による”貴”への闘争という図式で捉えられるでしょう。
それでは、なぜ、古今東西で”賊”が”貴”を、打ち破るシーンを歴史は我々に見せるのでしょうか?
実は、これは「マーケティング的」に読み解けば、非常に単純で、必然的に起こるべき図式なのです。
本講座では、それをまずは「1シート・マーケティング」で読み解き、いわば「海賊のマーケティング」から、我々がビジネスや人生で学び、実践できることを体系的に解説します。
「海賊のマーケティング」を読み解くと、
・イノベーションがなぜ起こるのか?
・独自性とはなにか?
・迅速性はなぜ重要なのか?
・野生的組織とはどんなものなのか?
・権益化とはなにか?
・非相対性理論/必然的オンリーワン戦略とはなにか?
・チェンジメーカーはどうやって生まれるのか?
が理解できることでしょう。
そして、我々がビジネスや人生において、実践すべきことが明瞭になってきます。
それでは、はるかなるヴァイキングの時代に、一緒にタイムスリップいたしましょう。
どうぞよろしくお願いします。
講師プロフィール
1977年宮城県生まれ。株式会社東京プライズエージェンシー代表取締役。天狼院書店店主。小説家・ライター・編集者。雑誌「READING LIFE」編集長。劇団天狼院主宰。プロカメラマン。2016年4月より大正大学表現学部非常勤講師。2017年11月、『殺し屋のマーケティング』、2021年3月、『1シート・マーケティング』(ポプラ社)を出版。雑誌『週刊ダイヤモンド』、『日経ビジネス』にて書評コーナーを連載。2009年4月1日に、「株式会社東京プライズエージェンシー」を設立登記し、その後、編集協力や著者エージェント、版元営業のコンサルティング業等を経て、2013年9月26日に「READING LIFEの提供」をコンセプトにした次世代型書店(新刊書店)「天狼院書店」を東京池袋にオープン。2022年現在までに、10店舗1スタジオを全国に広げて、運営している。現在、雑誌やコミック、電子書籍も含めた自身の月間書籍購入額は15万〜20万円で、読書冊数は月に100冊を超える。【メディア出演】(一部抜粋)NHK「おはよう日本」「あさイチ」、日本テレビ「モーニングバード」、BS11「ウィークリーニュースONZE」、ラジオ文化放送「くにまるジャパン」、テレビ東京「モヤモヤさまぁ〜ず2」、フジテレビ「有吉くんの正直さんぽ」、J-WAVE、NHKラジオ、日経新聞、日経MJ、朝日新聞、読売新聞、東京新聞、雑誌『BRUTUS』、雑誌『週刊文春』、雑誌『AERA』、雑誌『日経デザイン』、雑誌『致知』、日経雑誌『商業界』、雑誌『THE21』、雑誌『散歩の達人』など掲載多数。2016年6月には雑誌『AERA』の「現代の肖像」に登場。雑誌『週刊ダイヤモンド』『日経ビジネス』にて書評コーナーを連載。